From howto-request@jodo.sci.toyama-u.ac.jp Wed, 27 Mar 96 19:55:19 +0900
From: Takeshi Kurimoto 
Date: Wed, 27 Mar 96 19:55:19 +0900
前に TeX 講習会でお知らせしたように、今後の TeX 講習は
原則としてメールによる通信教育による自習と howto@jodo.sci.toyama-u.ac.jp 宛
の Q & A で行います。今回はレッスン1です。
 自分は TeX をもう使っているので講習は必要ないという方は
krmt 宛にその旨メールをいただければ講習用のメール送付先から
はずしますので、御連絡下さい。

        KKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKKK
        R  930 富山市五福 3190 富山大学理学部物理     M 
        R    栗本  猛    krmt@k2.sci.toyama-u.ac.jp   M
        TTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTTT

 では、レッスン1を始めます。

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           << 明日のために (TeX 編)その1 >>
          -- TeX ファイルの基本フォーマット --

  TeX にもいろいろ種類があることは前の講習会でも紹介しました。
この講習では現在最も良く使われている LaTeX について説明します。
他の TeX について知りたいという方は、まず "TeX BOOK" (D.E. Knooth) を
読んで TeX の基本原理から勉強してください。以下では原理については
あまり触れずに、とりあえず LaTeX を使えるようになるためのノウハウを
紹介します。

1.1 LaTeX ファイル基本フォーマット

 LaTeX ファイル(時にはソースファイルとも呼びます)は以下のような
形式になっています。以下で %% 以下は説明のためのコメントであり、
LaTeX ファイル自身には含まれません。

\documentstyle[12pt,a4j]{jarticle}
       %%      ^^^^|^^^  ^^^^^^^^<== 文章のスタイルの基本形を
       %%      オプション     
  %% \documentstyle から \begin{document} の直前までをプリアンブルといい
  %% 文章全体の体裁のカスタマイズや自分で作ったコマンドの定義などを
  %% 記述します。                                                   
\hoffset-5mm  %% <== 文を紙に表示する際に標準より 5 mm 左にずらす命令
\newcommand{\beq}{\begin{equation}}  %% <== 自分のコマンドを定義        
\newcommand{\eeq}{\end{equation}}    %% <== 自分のコマンドを定義

  %% 空白行はいくらあってもいい

\begin{document}
%% ここから文章の本体がはじまる
これは \TeX の練習用ファイルです。\TeX を使うと    %% 英字で 70 字以下、
製本並の出力や多くの数式をきれいな形で印刷する     %% 日本語の文字で 35 字以下
ことが可能です。しかし普通の                       %% のところで適当に自分で
ワープロとは使い勝手が違うので最初                 %% 改行すること
はとまどうかもしれません。試しに数式を打ってみましょう。
文中で数式を入れる場合は $ a x^2 + bx + c $ のようになり、独立した
行に数式を表示する場合は
$$ x = \frac{-b \pm \sqrt{b^2-4ac}}{2a} $$
とします。独立した数式に番号をつけたい場合は
\begin{equation}
  \sin (\alpha + \beta) = \sin\alpha \cos\beta + \sin\beta \cos\alpha
\end{equation}
として {\tt equation} 環境を使います。

\end{document}  %% 文章の終りにこの命令を入れる

 この段階で上の例文にあるいろいろな TeX コマンドの意味がわからなくても
かまいません。とにかく

\documentstyle[...]{.....}
     :
\begin{document}
     :
     :
\end{document}

というのが LaTeX ファイルの形式であるということだけを覚えてください。

@練習問題:上の例文の部分を適当なファイルにコピーして適当な名前
      ( xxxx.tex 、xxxx の部分は適当でいいが最後の .tex だけは
       不可欠)をつけ、それを TeX にかけてプレビューせよ。

1.2 LaTeX スタイルファイル

 前節で説明した \documentstyle[...]{.....} という命令の部分で
{......} 内に指定するのはスタイルファイルと呼ばれ、文章の基本的な
形式を記述します。普通は英文の場合は

         article --- 1 〜 十数ページくらいの比較的短い文章
             (ほとんどこれを使う。研究論文や普通のレポート
              にはこれを用いる。)
         report  --- 数十ページから百ページくらいの比較的長い文章
              (長めの研究論文やレビューに使われる。)
     book    --- その名のとおり本にするくらいの文章に用いる
     letter  --- 手紙用

を用います。日本語を用いる場合は 
      jarticle, jreport, jbook 
と j をつけたスタイルファイルを指定します。(jletter というのは無い。)
このスタイルファイルは TeX エキスパートなら自分で作ることも可能であり、
出版社や学会によっては特定のスタイルファイルを持っていてそれを使用する
ことを求められる事があります。特殊なものとしては日本語縦書き用の
      tarticle, treport, tbook 
というスタイルファイルがありますが、これは縦書き用 ASCII PTeX のシステム
でしか使用できません。(2研のマシンでは私の k2 で使用できます。他にも
MacPTeX, TeX for Windows で使用できますが、使いたい人は自分で勉強して下さい。)

 次に  \documentstyle[...]{.....} の [...] に使用できるオプションを
説明します。これはオプションですので指定しなくてもかまいませんが、その際
は  \documentstyle{.....} と [...] の部分をはずしてください。
ここに指定できるオプションでよく使われるものには以下のようなものがあります。

  11pt, 12pt  -- 標準文字のサイズを指定。12pt くらいが見やすい。
  a4j, b4j    -- 日本語使用の際に紙のサイズを指定。これを指定しないと
         アメリカの紙のサイズが基準となり、少しバランスが悪い。
  twocolumn   -- 2段組み
  epsf        -- 文中に図を張り込むのに用いる。(図の入れ方については
         またいつか説明します。)

他にもありますが、よく使うのは
   \documentstyle[12pt,a4j]{jarticle}
です。このようにオプションは複数を指定してもかまいません。(もちろん相矛盾
するようなものを同時に指定することはエラーの原因になります。)
複数指定する場合はカンマで区切って空白を入れずに指定してください。
                                  ^^^^^^^^^^^^^
@練習問題:適当なスタイルファイルとオプションを指定して LaTeX ファイルを
      作り、TeX にかけてみよ。( TeX コマンドがまだよくわからない人は
            普通の文章だけを \begin{document} と \end{document} の間に
      書き込めばいい。その際の段落わけには空白行を入れよ。)

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